Yuri

婚約者の友人のYuriのネタバレレビュー・内容・結末

婚約者の友人(2016年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

なんと美しく悲しい物語・・・かと思いきや、アドリアン、なんだこの男!(#゚Д゚) いやいや、全部気付いててそれはないよ、てゆうかアムールのままにと言ったら聞こえがいいけど、はた迷惑過ぎるよと思いました。マネの「自殺」とか、その絵を相手が知っているとしたらあの場で言わなくない?自分を認めて欲しい欲求が強過ぎる行動に引きました。「自殺」が好きな辺りからして、自らを落とすところまで落として幸福を知るタイプなんでしょうけど、これ以上傷つけてはいけない人を巻き込んではいけないと思います。オゾン作品では珍しく戦争批判というか、自分が戦う一個人や国を知らずして戦ってはいけないよみたいな主張を、アンナとアドリアンに双方の国を旅させることで描き出しているのは、素晴らしかったです。でもまぁ、女性からしたら嫌いにはなれない“美しい男”なんですよ、多分。ロミジュリ効果もありますし。でも、この後先考えない男についていったら最後、お先真っ暗になるような。映画の舞台が1919年というところでそれを予感させてますよね(見事!)フランツパパは最後、気づいていた感じだけど、どうなんだろう?あと、戦争が終わったらすぐにあんな風に行き来出来たのだろうか?(特に女性)と疑問にも思いました。全編静かなのに心がザワザワするから全然眠くならないし、男女で意見が分かれて論じたら面白くなりそうな作品です。
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