「一時間で戻るのよ…約束よ…」
おれはビートルズとマイケル・ジャクソンの隙間の世代だ。パンク・ニューウェイブがド・ストライクの世代…
だからって訳でも無いけど…当然ヒップホップも強くリスペクトする。詳しくはないけど大好きだ。
そんなヒップホップのカリスマ…2PAC…
映画ファンの立場から言わせてもらうと彼は特別…
なぜなら1992年の「ジュース」をリアルタイムで観て衝撃を受けたからだ。2PACとの出会いはラップミュージックではなくこの映画の方が先だった。
「ジュース」はおれにとって初めて観た「黒い青春映画」だった…黒人だけを主人公にした青春映画を初めて観た気がした。DJバトルコンテストのなんとかっこよかったことか!ここで2PACは俳優として鮮烈な印象をおれに残した。
この「オール・アイズ・オン・ミー」にも「ジュース」という映画がひとつの転機になったというシーンが出てきた。
大好きなドクタードレーやスヌープドックも出てきて当然、音楽は最高!もうひとつの大好きなヒップホップの伝説映画「ストレイト・アウタ・コンプトン」にも重なってくる。
だけど…当然伝記映画なので最後は彼の死の瞬間がやってくる…東海岸西海岸闘争の中心人物だったからしょうがないのかもしれないが…2PACは演劇や映画を愛し、家族や仲間や恋人を大切にし、当然音楽を愛したただのひとりの黒人青年ではなかったか?
そんな彼が25歳という若さでなぜ銃弾を撃ち込まれて死ななければならなかったのか…
「映画監督もやりたい」
彼はそう言っていた…
「ジュース」でのあの繊細な素晴らしい演技を思い出すと、ただただ悔しい…
おれはそう思う。
彼が死んだのは1996年…「ジュース」からたった4年だ!
たぶんただの偶然だとは思うけど…13日の金曜日だった…
あれから20年以上の時が経って…
日本という国のイエローのおっさんが車の窓がビリビリ震えるくらいの大音量であんたのギャングスタ・ラップを聴きながら走ってるって知ったら…あんたはどう思うんだろうな?
なぁ…2PAC…