カトキチ

冷たい熱帯魚のカトキチのレビュー・感想・評価

冷たい熱帯魚(2010年製作の映画)
5.0
埼玉県愛犬家殺人事件をベースに、冷め切った後妻との関係、そしてその結婚のせいで娘と気まずい思いをしている男が主人公。ある日娘がその環境に耐えきれず万引きをしてしまうところから映画はスタートする。その現場にたまたま居合わせた大型熱帯魚店を営んでいる村田という男が、その娘を救ったことから、主人公一家にずかずかと土足で入り込んで行き、事態は思わぬ方向へと傾いていく。

ハッキリ言って説教臭いセリフ回しも多々あるが、でんでんの強烈なハイテンション演技によって、脳のしわのひとつひとつにそれらが染み渡るようにこちらに迫ってくる。映画の主人公じゃないが、胸ぐら掴まれて、ゆさゆさ揺さぶられながら「おい!お前はどうなんだ!?」と言われてるような感じがあった。終止ビンタされてるというか、映像でのレイプというか、ベタな言い方すると目が覚めたというか、まぁどうしようもない常套句しか浮かばないが、ホントに嘘偽り無く「覚醒する」ような映画。
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