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冷たい熱帯魚のaimaimoko77のネタバレレビュー・内容・結末

冷たい熱帯魚(2010年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

ある人間に、好意があるという体を成していても実は憎んでいるということも、人間関係の中にはあると思う。

複数人でいる際、その事実を第三者に隠そうとする一方で、気付いて欲しい、共感して欲しいという思いから、他人にそれを表現することがある。

その表現が、目配せや目の動きにより生々しく、描写されていた。
目は口ほどにものを言うという言葉の意味を改めて感じた。


最終的に、社本は村田のようになってしまう。

それは、自分の力でなにかをすっきりさせたことがあるか、と村田に問われ、負い目に感じていた問題を突かれたと同時に、妻を奪われてしまった怒り等が駆動力となったからではないか。

しかし、すっきりさせる方法が一方的であり、自己満足にしかなっていない。本質的にすっきりさせることが、最後までできていない。


あまり描写されていないが実は、幼少期の家庭環境が与える影響の大きさや、ジェンダーの問題もこの作品と深く紐付いているように思う。
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