芹沢由紀子

冷たい熱帯魚の芹沢由紀子のレビュー・感想・評価

冷たい熱帯魚(2010年製作の映画)
3.4
初めてみる園子温作品
ネトフリであなたにマッチ度95%だったから見てみたけど、別に私はスプラッタとか死体損壊ムービーは好きじゃない。ゾンビものが好きなだけだ!ついでにたまに犯罪ムービー、ギャング・ヤクザ映画も。

調べたところ、これは85年の「埼玉愛犬家殺人事件」をモチーフに作られたフィクションなのらしいけど、大まかな設定が大胆に塗り替えられていてエンタメっぽくなってる半面、骨に醤油かけて焼くとかやたら細かい描写が事実に忠実みたいです。
犯罪映画としては、インパクト大。

アラスカン・マラミュートやシベリアンハスキーの繁殖の日本における第一人者が、犬殺処分用の薬剤を利用し30人以上を葬った猟奇?殺人犯だという事件なのだけど、それを怪しい熱帯魚店の店主という設定にしてある。
半裸の若い女性をたくさん雇ってていかがわしさ1000%。こんな店は絶対に嫌だけど、犬のブリーダーショップで再現したらさらに生々しさが増してエグかったのだろうなと想像。

でんでん氏、ふだんは商店街の気のいいおっちゃんなどの役で親しみのある人だが、この作品ではまじキチガイ鬼畜悪魔の様だった。毒をもって毒を制する世界観。
他のキャストも全員気味が悪いし気持ち悪さの統一感はすごい。

好きじゃないけど、異様な迫力に圧倒されてアッというまに見終えたけど、長いは長い。
もっとテンポよくできたし、死体の透明化(損壊シーン)の場面をあそこまでくどく長々とみせる執念はすざましい。

#犯罪映画
芹沢由紀子

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