通りすがりのナポリタン

冷たい熱帯魚の通りすがりのナポリタンのレビュー・感想・評価

冷たい熱帯魚(2010年製作の映画)
4.4
ずっと見たかった作品!
なんじゃこりゃ!めっちゃくちゃ気持ち悪い!

冴えない熱帯魚屋の店主、社本信行は再婚した妻と実の娘と静かに暮らしていた。
妻との仲は冷めきっているし、娘は反抗的で非行に走っていた。
ある日、娘がスーパーで万引きをしてしまう、怒り狂う店主に困り果てていたが、スーパーの店長と仲が良い村田という人物が現れ、事なきを得た。村田は明るく親切な性格で社本と同じ熱帯魚屋を営んでいた。村田の店は大きく資金ぶりも良い、しかも、非行に走っていた娘を村田は住み込みのアルバイトで雇いながら社会復帰を目指させてくれるという。そこから村田夫妻と社本家の泥沼の関係が始まった・・・

さすが18禁という感じで、グロテスクでヴァイオレンスで気持ち悪い!気持ち悪い描写だけではなく、登場人物も気持ち悪い笑
特に、でんでんが演じる村田はトラウマになるほどやばい、他の俳優さん達も絶妙に上手い演技でこの作品に狂気と恐怖を添えていた。社本信行役の吹越満は、こんな人いるなあという部分もあるし、こんなに怖い人いるわけない!の境目が上手かった。

この作品に出てくる女性はみんな胸元が空いていて馬鹿っぽい、女性の信じやすく惚れやすい性格を誇張していて面白かった。
男性も男性の中の階級みたいなものがくっきりしていた。

日常に逃げられない場所を作られ、生理的に受け付けないことを無理やりされてじわじわと精神が狂っていく感じが怖すぎる!
人間を信じられなくなる・・・
最後の社本が話した「人生ってのはなぁ、痛いんだよ」は名言すぎる。