C.R.A.Z.Y.の朝田のレビュー・感想・評価

R.I.P.ジャン=マルク・ヴァレ。いくらでも深刻に語れそうな話を軽快な編集のリズムで魅せる良い映画だった。フラッシュバックの使い方や自分探しという主題、クラシックなロックへの愛着など、すでに後の作品へ繋がる要素が見られていて、一貫した美学のある監督だったなと思う。主人公の視点でストーリーを進めることを利用した教会での妄想を具現化した場面など、トリッキーな演出と飛躍を嫌味なく見せているのも素晴らしかった。