あんみ

鉄コン筋クリートのあんみのレビュー・感想・評価

鉄コン筋クリート(2006年製作の映画)
4.5
2回目。
以前テレビで放映していてよく分からないけど引き込まれた。家族はみんな理解できないって言ってたけど。
ずっともう一度観たいと思っていたけどだいぶ時間が空いたな…。

「クロが持ってないネジ、シロが全部持ってる。」って言葉で分かるように、お互いが助け合っている感じが良い。
弱いシロは強いクロに守られていて、クロはシロの純粋さに助けられてる。クロには闇の部分が残ってるけど、それに目を背けないで受け入れて大人になっていく。右手に残った傷がそれを表してるね。

火にも優しい部分と暴力的な部分があるように、人にもそれがある。純粋ではない濁ったそれを受け入れた最後のクロの笑顔は優しくてとても好き。
そしてネズミと木村、じっちゃ、チョコラ、藤村と沢田、それぞれの登場人物が良い味を出している。ネズミと木村はヤクザで少し恐いけど、ふたりの間で繰り広げられる物語も良い。変化を受け入れられなかった者と受け入れた者。

最後に流れる主題歌「或る街の群青」すごい良い。

難しくて正直よく分からないところがたくさんあるけど、心に残る作品です。
好き嫌いは分かれると思います。
何度でも観たい。
あんみ

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