Dick

サマリアのDickのレビュー・感想・評価

サマリア(2004年製作の映画)
4.0
【初版2005/05】
●本作は色んな見方があるだろうが、小生は「少女売春をめぐる贖罪の物語」と捉えた。父親の一人として刑事である父の行動は理解出来る。でも娘の行動は容認出来ない。聖女バスミルダの役割を果たすことが出来ようとも出来まいとも結論に変わりはない。
●娼婦は人類最古の職業であるという。現在では一部を除いて(*)法律で売春・買春を禁止している国が多いが、実態は至るところにはびこっている。罰則を強化することによって減らすことは出来ても決して皆無にはならぬだろう。それどころか地下に潜って一儲けしようとするやからが必ず出てくる。日本始め多くの国では事実その通りだ。それならば、(*)のように少女売春を除き合法化して、健康衛生管理を強化すべきなのだ。そうすればエイズ対策にもなり一石二鳥どころか数鳥の効果があるだろう。(残念ながら今の日本では合法化の可能性は全くないが。)(これって男の論理なのかな?女の立場ならどうなのだろう?)
●『ナショナル 7 (00仏)』は重度身体障害者達が娼婦の助けを借りて性欲を満たす実話をユーモラスに描いた佳作だ。こういったことを真剣に考えるのが成熟した先進国の役割だと思うのだが。

(*) 売春が合法である国:オランダ、デンマーク、ノルウェー、スウェーデン(但し買春は違法)、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、ギリシャ、イスタンブール、米・ネバダ州等々。
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