踊る猫

バリー・リンドンの踊る猫のレビュー・感想・評価

バリー・リンドン(1975年製作の映画)
3.8
スタンリー・キューブリック作品の中ではさほど有名ではないこの映画だが、私は面白く観た。ある意味もっともキューブリックらしい作品ではないだろうか。お城の映像や衣服の再現の徹底ぶり、そして自然光で撮られることを目指した映像の美しさ。確かにそうした試みに現在の時点でどんな意味があるのかは疑問があるかもしれない。つまり、時代に追い越された作品と言ってもいいのではないかと思う。それ故のマイナーな評価なのだろう。バリー・リンドンという男の生涯を綴ったこの作品は、まあ言ってしまえば地味なところが今ひとつなのかなという印象を受けるがそれでも(さほど)退屈させずに三時間という尺を使って描き切ったことは評価してもいいのではないかと思う。まあ、何だかんだ言って点数的には低くなってしまうのだけれど。
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