めちゃくちゃ面白かったです!
吉田大八監督作品はどれも大好き(桐島はオールタイムベスト級)ながら、原作が三島由紀夫と聞いて、さらにポスタービジュアルのリリーさんを見て、なんだかめんどくさそうな映画だな…と劇場公開を見送った自分にジャーマンスープレックスをかけたい気分。反省しました。
特に好きなのは中盤テクノっぽい音楽にカットバックでテンポよく見せるあのシーン。中島哲也っぽくもありますが、そこはやはりMVではなく、ちゃんと映画演出として機能していて、うわぁこれはすげーと久々に新しい感動がありました。
あとは最大の見所である佐々木蔵之介さんとリリーさんが対峙するシーン。このシーンに限らず、全編にわたってとにかく佐々木蔵之介さんが素晴らしかったです。「散歩する侵略者」の松田龍平さんも元々宇宙人っぽいこともあり(失礼)良かったのですが、佐々木蔵之介さんの明らかに異質なものに見せる演技力は半端じゃないですね。それでいて本当のところはどっちかわからないという絶妙な演出。このへんも「散歩する侵略者」と通ずるものがあるんじゃないでしょうか。
ただストーリーで少し残念だったのが、このシーンで出てくるボタン。議論している内容も地球温暖化なので、即人類が滅ぶ、とかではないという。笑
だからボタン押されても、んー別にいいかな…ってなっちゃう。調べてみたら原作では核兵器なんですね。それなら納得ですが、やはり地球温暖化では緊張感が出なかったです。で、ボタンもアレなわけでなんだかなーと。
以下ちょいネタバレ。
色んな解釈ができる映画。こういうの大好きなんです。私の解釈は「宇宙人は一人もいなかった」です。
本当のところどうだったのか知りたいけど、原作は…読まないかな。笑