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ザ・プレデターのJIZEのレビュー・感想・評価

ザ・プレデター(2018年製作の映画)
3.5
南米ジャングルの不穏な地形や敵の領域に足を踏み入れてしまった分が悪い感じなど第1作目のアーノルドシュワルツェネッガー版を踏襲したホラー的な雰囲気の寄せかたは良かった。が,脚本がぺらぺらでプレデター周りの描写以外はつまらないという所感に尽きた。つまり異種交配型の新型プレデターやプレデター犬だけじゃ荷が重すぎる。冒頭と終盤のほぼ皆殺し状態なシリーズぽさだけは食い入るように観てました。

またプレデターの戦闘面でもステルス機能や透視サーモグラフィなど第1作目ほどは強調された撮り方がされずプレデターを格好良く魅せる映画じゃなかったのかと。アームで何回か串刺しにしたり光線で即死に追い込み肉片が飛び散る感じは抑えめだがゆいいつ良かった。

部隊の活躍が薄い。例えば第1作では前半をフルで駆使して人質の奪還と敵アジトの壊滅が描かれたが本作では行き当たりばったりに主人公率いる味方陣がどっか出向いてはいつの間にか問題が簡単に解決されるので苦労して突破した感もなければ部隊が勝利を納めるカタルシスもない。単にならず者連中が無関係にヤジを飛ばしたり一癖二癖ある雰囲気が主張されるだけなので俺はかなり物足りなかったです。。

総じて第1作目より複雑にした箇所がぜんぶ裏目に出た印象を受けた。要は部隊の活躍と壊滅だけを重心に描けばいいのに研究施設や政府の策略,家族の崇高な存在などテーマが後半に向かえば向かうに連れて拡散され過ぎ粗雑な印象を受けてしまった。あくまで新種プレデター周りの残虐性かつ即効性やジェイコブ・トレンブレイ君の役柄に生命を吹き込んだ芝居は良かった。続編のフラグ立ってたので次回でバラけるか評価されるの命運を分ける作品になりそうだ。
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