マーフィー

ザ・プレデターのマーフィーのネタバレレビュー・内容・結末

ザ・プレデター(2018年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます


今までのシリーズとは打って変わって
よりエンタメに、コミカルに、コメディに寄っていった今作。

これまでのシリーズやAVPで、ただの殺戮異星人ではなく
人間を殺す理由や戦士としての面などが描かれ
ある程度キャラクターが知られている中で、
いかに面白い作品にするか練った結果の
この方向性なんでしょうか。

前作の駄作っぷりもあってか、
今までのシリーズとは違う形ですが
うまくいってる気がします。
ツッコミどころは多いものの
普通に面白かったです。

洋画らしい軽快なトーク、派手なアクション、親子愛。
本当にエンタメ感たっぷりで観やすい内容。
R-15やけど笑
もともと確立されていたプレデターの特長に、
「交配による進化」という要素をまさに「交配」させ、
トロフィー的な意味合いだった延髄ぶっこぬきに、新たな意味を付与したのは
個人的には良かったかなと思います。

また発達障害の捉え方も面白い。
こういう考え方があるのは知ってたけど、
メジャーな映画シリーズで取り上げてくれたことに敬意を表します。
登場初っ端の学校のシーンから、あからさまに発達の凸凹感(聴覚過敏、フォトグラフィックメモリー)を出してきたのには、やっぱり意味があったんですね...と後半で納得。
「進化における次のステップ」(だったかな?)という表現が
社会生活に困難があることが、必ずしもマジョリティより劣っているわけではないこと、
ざっくり言えば「ただ社会がおれに追いついていないだけ」状態なのかもしれないということ、
を考えさせるためのいい表現だったと思います。

そしてラストの展開は本当に笑った!
アイアンマンかよ!
次につながる感じは楽しみでもあります。
「プレデターキラーを持つ人類と、交配で進化したプレデターたち、
そして混血を否定してきた源流のプレデターたちの三者の戦い!」...とかなんとか次作への妄想が膨らんだりしました。
人類側だけ見ても、一台の強力な「兵器」を手にしたわけですから、
それを真の目的にのみ使う人、軍事目的に悪用しようとする人などの争いがありそう。
そう考えると、プレデター1号が人類を救うためにプレデターキラーを送ったのは、人類に争いの種を蒔いただけの、浅はかな決断な気もします。
なんにせよもし次回作があるなら、楽しみです。


なんとなく引っかかった点

①振り返ってみれば、
なんか透明のプレデターでもそこにいるのが分かる!
でも撃っても攻撃が何故か当たらない!食らわない!
なんだこれは!
みたいなことが何回かあったような笑

②あとステルス機能使ってプレデターを倒すラストシーンありましたけど、
熱源探知してるプレデターには意味ないのでは笑
マスクなしでも熱源探知してたっぽいからね。

③前作を見た時に違和感マックスだったプレデターのペット(猟犬らしい)のワンちゃん、
今回もそれらしき立場のワンちゃんが。
なんか可愛げがあるけど、最後まで中途半端な立ち位置でしたね。
やっぱり犬はいらないなと思います。

シリーズファンの中には困惑される方もいるかもしれませんが、
私はアリだと思いました。
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