マクガフィン

ザ・プレデターのマクガフィンのレビュー・感想・評価

ザ・プレデター(2018年製作の映画)
3.3
テンポ良く展開し、スリルやバイオレンスの中にギャグを所々に挟んだテイストが良く、徐々に謎を解明するシークエンスはプレデター・シリーズならではに。奪われた自身の装備品を回収するエゴの高さがプレデターの好きなところ。

人間とプレデターのハンターとしての対比やPTSDや自閉症がメタ的で、隔離・排除しようとするマジョリティとマイノリティの対立構図が巧みに。本編に全く邪魔しない範囲で、自閉症の存在意義や重要性、地球温暖化や遺伝子問題をさり気なく取り入れる上手さも。

バルクアップすればキャラが強く見えるアメコミ理論を象徴するような、身長3メートルのハイブリッド・プレデターに苦笑だが、人間同様にプレデターも一括りにできない難しさも。生物多様性のメタ的なことにプレデターも組み込む奥深さに感心する。

プロットが散漫で理解しがたいシーンを爆発系アクションや疾走感ある描写で誤魔化す強引さも所々にあるが、ギャグを満載に取り入れて、辛気臭くないB級テイストの痛快さが面白い。次回作も楽しみに。