鈴木清順の観る
一輪の薔薇を口にくわえ田舎道を
自転車で飛ばす野川由美子の
オープニング
河内育ちの娘が訳ありで故郷離れ
大阪でのキャバレー嬢から始まる
男性遍歴をテンポ良くサクサクと
日本的ベタベタ感なくイタリア女
優のようなサバサバしてタフな彼女の
勝気さと気弱で人の好い男は放っておけ
ない母性本能の二面性
キャバレーで彼女に入れ込む佐野浅夫
とのエピソードはなかなか良いです
男性遍歴でも陰の欠片もなく別れた男と
のトラブルもなくとにかくサクサクと
進む。濃厚なドラマではないけど野川
由美子の魅力は十二分に引き出してる
のではないでしょうか
女性映画という括りになるとは思うんで
すけど男に依存するとか恨みとかの重い
空気が無い所は清順なのかもしれません。
男と女でなく女野川由美子をひたすら
撮ってる感じで最後も一輪の薔薇をくわ
えております