牛猫

ペテン師とサギ師 だまされてリビエラの牛猫のレビュー・感想・評価

3.9
セレブ専門の詐欺師とそこに弟子入りしたペテン師。互いの進退をかけて1人の女性から大金をせしめる勝負を描いた話。

2人の詐欺師とターゲットとなる1人の女性。それぞれを演じる役者の演技が素晴らしく、オチの痛快さも申し分ない。タイトル負けしていない騙し騙されのコミカルな演技合戦も実物。

しかし、本題に入るまでが長くて冗長。スティーヴマーティン演じるフレディは元々ペテン師としての才能があったのだから、わざわざ師弟関係を結ぶくだりとか必要だったかな。肝心のコメディパートもそれほど笑えず。頭の弱い弟とか車椅子とか、際どいネタを扱っている割にギャグの質がお粗末に感じた。

あと、ターゲットになるセレブがただお金持ちというだけで、悪者でもなんでもないから、いまいち詐欺師側に肩入れできない。この手の映画でターゲットになるにはそれ相応の理由がないといけないと思う。

とはいえ最後二転三転する展開は予想できなかったし、その後の物語が気になるような終わり方で後味は悪くない。
上品なサスペンスコメディだった。
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