ゆみんぐ

ファウンドのゆみんぐのレビュー・感想・評価

ファウンド(2012年製作の映画)
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予算百万円。なるほど、はっきり言って何もない中でこのレベルの映画を撮るとは。恐れ入った。

とどのつまりとか言いたくないけど、映画もなんもかんも人の心をどれだけ揺さぶれるか、ドキドキさせたり悲しませたりワクワクさせたり喜ばせたり楽しくさせたりできるかどうかだと自分は思ってます。

んでこの映画。すげーな。


お兄ちゃんの部屋に生首が。どうしよう(どうもしないんだけど)これが開始5分以内でおさまるんだから。そこからどうすんの?でああなるのか!と。


暗黒少年映画と呼ぶのにふさわしいね確かに。

主人公の少年はいじめられっ子で、中流家庭の集まる街で中流家庭に育つ中でホラー映画ファンなんだよね。んでキメーよてめえって同級生に殴られたりする、

そんな中で同じくホラー映画大好きな高校生か大学生くらいの兄の部屋には生首が隠してある。

兄は両親から完全に関心を持たれていない。レールから外れてしまったんやろね。

同じ趣味だけど歳が離れすぎて今ひとつコミュニケーションが取りづらい兄、自分にあまり関心がなくいじめられてる事にも気づかない両親、そしていじめられっ子の主人公。そして見つかる生首。

壊れてんだよね。主人公の世界がもう。まともでいられないよ。こんなのな。ホラー映画よりホラーだよな。救いがない。


その救いのない現状が生首と、その持ち主の兄との接触から少しずつ変わってくるんだけど、ほんとに、まぁ…なぁ…


もうちょいなんとかならなかったんかなぁ。両親なぁ。


主人公の行き着く先が、生首製造機となった兄。そんな兄を作ったのが子供に感心がない支配的な両親。主人公は自分に対して残酷な世界に対してワンパンチ喰らわすんだけど、その反動が、世界の方の逆襲がひどくて。なんでそうなってしまうのかって。ほんとに壊れてる。

いいもん見た。
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