とんでもない衝撃作。静かながら 魅入ってしまう冒頭から、何を観せられているんだ！？と爆笑してしまうシーン、そして感情を揺さぶるラストへの流れ。スプラッターを観ていて、こんな切ない思いを抱いた事があるか？いや、ない。
後半は辛過ぎて込み上げる感情と涙を抑えられなかった。歪んだ兄弟愛と、普通に生きていく難しさ、正しさとは何か、モンスターは誰なのか。それぞれの正義がぶつかり合わさって悲劇になる。
グッドナイト・マミーを観た時に感じた何かに似てるそれは、今作では不思議と胸糞の悪さを感じるわけでもなく、自分の感情に真っ直ぐ、そして鋭く問いかけてくるような 切ない苦しみだった。まさかこんなに涙が止まらないなんて、思いもしなかった。
学校で感じる理不尽、家庭内でのバランス、どこか同化して自分も悩んでいた事を思い出して重ねてしまった。
スプラッターは苦手なはずの私が、惹き込まれ魅入られた作品。凄くおすすめ。人によって感じ方は違うが、私は気持ち悪いとは一切感じなかった。痛みを知ってる人には刺さるのではないか？ホラー苦手な方にも、是非観て欲しい。
