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しあわせな人生の選択の地球へのレビュー・感想・評価

しあわせな人生の選択(2015年製作の映画)
4.2
終活を行う男性と、彼の愛犬とその終活を手伝う親友の4日間の物語

余命宣告を受けた主人公は、運命を受け入れムダな延命治療は望まない。
しかし気がかりなのは愛犬(老犬)のこと、彼は愛犬ために里親探しを始める。
そして、そこに古くからの親友が表れて彼の終活を手伝うことになる。

彼は友人が多くはない、決して誰からも好かれるようなタイプではない。
しかし好き勝手に人生を生きてきた彼にも、彼の死が周りの人々に与える小さくないインパクトを再認識する。
また、彼のことを大切に思ってくれる人びとと再会して、彼がいかに生きてきたのか人生が濃縮された4日間を過ごす。

やるべきことは全てやった、逢いたい人びとともあった、後は老犬の里親探しのみである。
誰に愛する老犬を託すのか、人生最後の選択を彼は行う。
彼はもちろん、愛犬にも最高の選択だったと思う。

いくら死期が近いとはいえ、わざわざ海外から訪ねてくれる親友がいてるとは、それだけで主人公は幸せ者です。

あなたは人生の最後を誰に託しますか、託せる相手がいる人は「幸せな人生」だったと、そんな監督のメッセージを受け取りました。

犬と共存するようなスペインの社会(欧州はほぼ同じだそうですが)を羨ましく思えました。

決してお涙頂戴映画ではない、心温まるヒューマン映画でした。
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