いしはらしんすけ

透明人間のいしはらしんすけのネタバレレビュー・内容・結末

透明人間(2019年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

ユニバーサルが誇る古典SFホラーを、被害者目線でリメイクした話題作。

映画弱者な上になにぶんホラー音痴なもんで、ジャンル的な位置付けとか革新性については、ようわからんのですがね。

加えて序盤での「突然のデカい音でびびらす」演出についイラッとしてしまう不調法者ゆえ、中盤のサイコスリラー展開にミスリードされ過ぎたきらいはあるかも。

あとエイドリアンさんの死の偽装やあのスーツ何着あったんや問題など、ちょい細かいとこも気になったんですが、ジャンルムービー的文脈では、そのへんOKなんスかね?

勿論、クラシカルなムードも漂う恐怖喚起メソッドは熟練のそれで、主人公の追い詰められ方のいやらしさは、いい意味で不快極まりない。そのあたりDVやストーカー被害の陰湿さを疑似体感させてくれます。

そして本作最大の見どころが、主演・エリザベス・モスの多種多様な無双演技であることは、万人の認めるところ。ちょっとした後遺症出ないか心配になるぐらいの白熱演技には、目を奪われざるを得ません。

オチはフェミニズム文脈までいくか微妙ですが、まあ現代的な落とし所なのかな?

「ムービーウォッチメン」でも仄めかされてましたが、確かに「ゴール・ガール」を連想しました。あと「ミッドサマー」なんかも近いかもなーなんて、思ったりしました。