ましゅー

透明人間のましゅーのレビュー・感想・評価

透明人間(2019年製作の映画)
4.0
ようやくです。

他にも先立って観たい映画がいくつかありましたが、本作も公開開始から2週間が過ぎ、さすがに近所のシネコンでも上映回数が一日2回に減ってしまっていたので、ようやく昨日鑑賞しました。
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さほど期待を高めてはいなかったのですが、フォローさせていただいている皆々様の絶賛の嵐に加え、あまり意識はしてなかったですが、昨年のスマッシュヒット「アップグレード」の監督、「ソウ」1~3の脚本家である #リーワネル が監督を務めたと聞き及ぶに至っては、高めすぎたら後悔するかも…との期待も、否が応でも高まってしまいます。
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果たしてその出来や如何に…?
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いや。すごいですよ、これ❗

何がすごいって、もう古典とも言える透明人間を題材に、ここまで現代風のアレンジを加え、現代風の社会問題や人間関係の中の病理的なものを盛り込んで、しかも極上のエンタメスリラーとして過不足のない洗練された仕上がりを楽しませてくれるその語り口。
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透明人間を実現足らしめるテクノロジーは、それらしいSF的香りがいい具合ですし、何より『これプ◯デターじゃん😂?』と思わずにはいられませんでしたが、それより数段カッコいいんで良し🤣
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また主役セシリアを本作内に実在足らしめた #エリザベスモス の渾身の演技も絶品です。
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恐怖に怯える様相から、疑心暗鬼を礎にした狂気の表情、本当に気が触れたんじゃないかと身震いするほどの心神喪失の様、そして安堵と和解の一見穏やかに見える美しい振る舞いからのしたたかな一手。
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決して見惚れるような絶世の美人という訳ではないですが、まさに心血を注がんばかりの女優魂を見せつけられましたよ。
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しっかりと不気味なところは不気味。その上で普遍的なスリルとサスペンスも盛り沢山。上記エリザベス・モスへの賛辞でも若干触れましたが、ラストもこれ以上ない最適解とも思える落としどころで、心の中で拍手喝采を送っていましたよ。
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いやぁやり尽くされたモチーフ、プロットと思われるものであっても、知恵と工夫と力技でこんなにも面白く出来るんだという、見本・手本のようですね。

リー・ワネル、期待の監督の期待に違わぬ手腕を、この先も注目していきたいと思える傑作でありました🤗❗
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(以下 公式サイトINTRODUCTIONより抜粋)
心神喪失の2時間!
「ゲット・アウト」「アス」のジェイソン・ブラム。「ソウ」の脚本家リー・ワネル。
すべての「透明人間」を凌駕する、狂気のサイコ・サスペンス。

「見えるのは、殺意だけ」。

ユニバーサル映画のクラッシック・キャラクターにインスパイアを受けながらも、これまでのイメージを大きく覆し、女性目線で描かれる現代にこそ相応しい、狂気と強迫観念に満ちたサイコ・サスペンスに仕上がっている。

製作は、今やハリウッド・ホラーを牽引するブラムハウス・プロダクションズ。
彼らの豊かな創造性と最先端の技術によって、「透明人間」がスタイリッシュな作品として2020年に蘇る。
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