ゆず

透明人間のゆずのレビュー・感想・評価

透明人間(2019年製作の映画)
3.6
「どうやったら透明人間を再び怖くすることができるのか?」
コミカルな要素を取り除き、恐怖を抱かせる存在にしたかった。だから、透明人間を主役にしないことに決めた。謎めいた人物であればあるほど、恐怖が増すと思った。
いつも友だちをそれぞれのキャラクターに配役して脚本を書いている。
脚本を改めて読み返した時、セシリアのように、被害に遭いながら誰にも信じてもらえない女性の話が多く存在することにも改めて気付いた。(ある種、彼女も助けの声が届かないという点で透明人間かもしれない)

姿さえ見えなければ人はどこまでもゲス化しうる。インターネット普及後の現代にふさわしい、掘り下げがいがあるテーマ。
1から10まで全部計画通り、お見通し系のスーパーサイコパス。マッドサイエンティストが住んでいる孤城。セシリアの愛称が「SEE=見る」という言葉と同じ(発音)。彼女が着ているパーカー、「CAL POLY」って書いてある。あれはカリフォルニア州立工科大学のパーカー。全編、音楽も含めて、ヒッチコックをすごく意識した。
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