久遠

透明人間の久遠のレビュー・感想・評価

透明人間(2019年製作の映画)
4.1
スリラーとして一級品であり、フェミニズムを描いた映画としても良く出来ている。
男性から「見られる」という行為は、現実でも女性は恐怖に感じることで、それが透明なら、より一層根深いだろう(と言うより、男性の加害性自体が透明化されているのか?)
DVや性犯罪の被害者であるはずの女性が、「隙があるから」「貴方にも落ち度はある」などと周囲の心無い人々(そして理解者からも)に責められる夥しい最悪な現実を、スリラーに落とし込んだ。ラスト数分まで、胃のキリキリは止まらず、辛い映画体験ではあったが、この様な作品をシネコンで鑑賞できたのは貴重に思える。
久遠

久遠