このレビューはネタバレを含みます
前作のような切れ味や勢いはなく
普通寄りの映画に仕上がっている気がしました。
ベグビーのアドレナリン全開の
キレッキレなテンションも
ややトーンダウン。
改めて若さって鮮烈で、凄いもの
だったのだなと...。
マーク以外の三人が、若い頃のあだ名ではなく、サイモン、フランク、ダニエル
と本名を名乗っていたところが、
皆大人になったという
象徴のように感じました。
マーク・レントンはあだ名ではなかったので
変わらずでしたが、
実際にマークひとりが、
この20年4人のうち唯一変わってないのだと感じます。(成長していないという意味でもあり)
そしてそれは本作品の子供部屋の印象的なラストシーンに象徴されているように思いました。
20年前、前作ラスト仲間を出し抜いて、大金を独り占めしたマークは、
一見全て得たようで皮肉にも何も得れなかった。
3人のうち、唯一マークだけに
息子がいない事もその暗喩だと思われます。
ベグビーは相変わらずロクでもないながらも、
かつての自分と父親の関係と
自分と息子の関係を重ねて答えを出した
ところはグッときました。
あとスパッドも、自伝を書き始め妻子と向き合おうとしたのは良かった。
ただ気がよいだけでなく、多才な人だったのですね。
シックボーイも、自分の子には10年に一度くらいしか会わないというかつての対ドーンほどではないにしてもどうしようもないながらも、
身内の店を引き継いで、
褒められた商売ではないが裏稼業もして店を出そうと構想中。
マークだけ、子もおらず(子供がいない人を否定している訳ではありません誤解なきよう)
離婚され、会社も解雇され無職という現状。
やはり、人を出し抜いて裏切って自分だけが
幸せになろうとする事は良くないということですね。