きよこ

3月のライオン 後編のきよこのレビュー・感想・評価

3月のライオン 後編(2017年製作の映画)
4.2
「将棋は好きか?」
生きるためにすがってきた言葉。

居場所を探す旅の中で、自分の存在が人を苦しめたり、イジメられたり、恨まれたり。物語の後編は、桐山の棋士としての成長と相反して、ときに閉塞感に満ち深い心の闇の中にいる。大切な人達を守りたいと必死に立ち向かう。不器用でがむしゃらな姿は痛々しく、切なく、暖かかった。
相変わらず、ヒール役有村架純に振り回されながらも、三日月屋、父、善き先輩、同志に支えられて進化を遂げていく桐山。外野では様々な社会問題が持ち上がるが…。
やはり一番は名人達との対局シーン。好きだ。会場に向かう道程。美しい庭園や長い階段を一段一段、頂点に昇りつめていくように導き人に誘われる。その様は息をのむほど美しく、神秘的だった。まるで異次元の世界を浮遊しているかのよう。

それほど、将棋の世界は荘厳な頂にあるものなのだろう。さあ、これからだ。桐山!いけ!!!


ジャケ写の表情が素晴らしい。全てを語る。
将棋の駒の音が心地よかったなあ(#^.^#)前後編合わせてさらに良作です。
きよこ

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