エイデン

インビテーション/不吉な招待状のエイデンのレビュー・感想・評価

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離婚した元妻エデンからディナーパーティーの招待を受けたウィルは、恋人のキラを連れ自分がかつて住んでいたエデンの自宅へと向かう
その途中 コヨーテを轢いてしまったウィルは、仕方なく苦しむコヨーテをタイヤレバーで殴り安楽死させる
トラブルもあったが、無事にエデンの自宅に着いた2人は、エデンと現在の夫デヴィッド、そして同じく招待された昔の友人達に出迎えられる
久々の再会に盛り上がるウィルだったが、懐かしの家での思い出にどこかアンニュイな気持ちになっていた
実はウィルとエデンは、愛する我が子を失ったことをきっかけに離婚したのだった
そんな折、キッチンに見慣れぬ若い女性がいることに気付く
セイディと名乗るその女性は、エデンとデヴィッドがメキシコに住んでいた際に出会い、共にこの家で暮らしているのだという
この家にやって来てからウィルはどこか違和感を感じていた
やたらと家を施錠しようとするデヴィッド
ウィルが住んでいた際には無かった鉄格子が設置されている家
全く現れない招待客の1人
息子の死を乗り越えられず塞ぎ込んでいたエデンが、人が変わったように明るく振る舞う様子
そして謎の女性
ウィルが感じた違和感はただの気のせいなのか
そんなことを他所にパーティーは更に盛り上がっていく

シッチェス・カタロニア映画祭でグランプリを受賞したサスペンス・スリラー

心に傷を負った主人公目線で、不穏な雰囲気をたっぷりと味合わされる
終始不穏な上、スローテンポな展開が実に嫌らしい
ジェットコースターみたいに進むスリラーじゃないのは念押ししておきたい
何かが起こりそうな雰囲気のお化け屋敷を延々進むような感覚

その僅かに空気感が変わっていくサスペンス具合から、後半の爽快感さえ感じる怒涛の展開が特徴
ラストまで駆け抜けるスリラー具合は大変秀逸で面白い
こんなパーティー行きたくないと心の底から思わせてくれる
エイデン

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