さよなら種田

インビテーション/不吉な招待状のさよなら種田のレビュー・感想・評価

3.3

映画の作り方が他の作品と少し違う気がする。
同じ脚本でも別の監督さんが作ると全然違う映画になりそうな作品。

別れた妻からパーティへ招待され行ってみると何やら様子がおかしいお話。

前半から中盤までの間ほとんど何も起きません。
展開が動き出すのは本当にラウト部分だけ。

全然起承転結がない映画。

それでも前半から不穏な空気感だけを楽しむ演出は中々に引き込まれてしまうから不思議。

一切話しの進まない前半中中盤は
どのような展開が待ち受けているのかと期待を込めて映画に入り込む。

各キャラクターたちの目線や行動に注意し
全てが怪しく感じてしまうのは
どういう展開かをあらかじめ予想し
それに当てはめようと必死だから。

そのような見方をしない方には正直退屈な前半戦ではないか。

そして終盤はど直球。

誰しもが想像できる範囲内での出来事。

しかし何も起きずにじっと待たされていた観客は
展開の急速さに画面にのめり込むのではないか。

鍵 宗教 ワイン など小さな伏線が意外にもあるが
主人公らの過去はあまり語られず。
どれほど苦しかったのかは彼らの表情や行動から読み取ることしかできない。

終盤はスリルも味わえ映画全体を通して見るとわりと満足感は得られる作品であった。

ただやはり展開が少なく中盤までに関しては賛否が分かれる作品。

ラストも中々洒落たことをしてくれる。
さよなら種田

さよなら種田