牛猫

皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグの牛猫のレビュー・感想・評価

3.4
盗みを繰り返しながら生きるチンピラおっさんが、ひょんなことから超人的な力を手に入れる話。

超人的な力を手に入れても盗っ人生活は変わらず、細々と生活していくのが良いっすね。ATMまるごと持ってきちゃったり、盗みの内容はだいぶバージョンアップしてたけれども。
あまりおいしくなさそうなヨーグルトで食事を済ませてしまう感じ。こういった細かいところからも主人公のやさぐれてる感じが出ててとても良い。

悪役のゲスっぷりも光ってた。目的の為には手段を選ばなくて、仲間を裏切るのにも躊躇がなくて、上昇志向が半端ない感じ。主人公が正義に目覚めるには、これ以上ないくらいにうってつけの相手だった。

それにしても、日本でもあまり馴染みのない永井豪のロボットアニメがイタリアで親しまれているのは知らなかった。
主人公エンツォの無骨な感じも鋼鉄ジーグの名に相応しかったなーと思って少し調べてみたら、この映画のために大幅に体重を増やしたそう。役作りが凄い。

王道から外れたヒーローものって、今となっては特に目新しくもないけど、正義に目覚めて平和のために闘うことを決心したやさぐれヒーローはやっぱりかっこよかった。
牛猫

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