ラウぺ

皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグのラウぺのレビュー・感想・評価

3.7
「マジカル・ガール」は「まどか☆マギカ」にインスパイアされながら作品の中に巧妙に織り込んだ作品でしたが、こちらは実際の「鋼鉄ジーグ」を見るシーンが登場してしっかりクレジットもされています。
なんで「鋼鉄ジーグ」なのかということは良くわからないのですが、イタリアではかなり人気があったとのこと。
基本的に超人もの映画なので、肩の力を抜いて楽しむ作品ですが、派手なアクションや、笑うところ満載のハリウッド的アクション映画のようなものを期待していると肩透かしを食らうと思います。
全体に漂うヨーロッパ的ほの暗さや、いきなりヒーローになるわけではない主人公の描き方など、どちらかというとギャング映画のノリで、内容の割には長い2時間という枠での構成には長足ではない丁寧さを窺うことができ、一方でベタなストーリー運びや、どっかで見たことがあるような分かりやすい敵のキャラクターなど、全体にB級臭さが漂いつつ、微妙なところで踏み止まるさじ加減の良さが作品を本物の安物にならずに済ませている感じがしました。

この微妙な小粒感というか、大作感のなさがある意味では大変心地よく、この作品の持ち味でもあると思います。
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