皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグの作品情報・感想・評価

皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ2015年製作の映画)

Lo chiamavano Jeeg Robot/They Call Me Jeeg Robot/

上映日:2017年05月20日

製作国:

上映時間:119分

3.8

あらすじ

ローマ国際映画祭のコンペティション部門で上映され、オリジナリティーあふれるエンターテインメントと喝采を浴びたマイネッティのデビュー作。無愛想で一匹狼のエンツォは、盗みで警察に追われている最中に起きたアクシデントで超人的な力を得る。その力を犯罪に悪用するエンツォだが、日本のアニメ「鋼鉄ジーグ」の熱狂的ファンである女性アレッシアとの出会いが、彼の心を変えていく。クラウディオ・サンタマリアとルカ・マリ…

ローマ国際映画祭のコンペティション部門で上映され、オリジナリティーあふれるエンターテインメントと喝采を浴びたマイネッティのデビュー作。無愛想で一匹狼のエンツォは、盗みで警察に追われている最中に起きたアクシデントで超人的な力を得る。その力を犯罪に悪用するエンツォだが、日本のアニメ「鋼鉄ジーグ」の熱狂的ファンである女性アレッシアとの出会いが、彼の心を変えていく。クラウディオ・サンタマリアとルカ・マリネッリのスター俳優が共演。

「皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ」に投稿された感想・評価

​マーベルやDCを低予算でイタリア人が作るとこうなりますといった風。
得られる力がショボければそれを使ってやることもショボく、敵もショボい。
しかし、イタリア映画独特の雰囲気、情緒、哀愁といった、形容しがたい何かが感じられ、ただショボいだけでは終わっていない。
不思議な魅力に溢れた作品。
主人公のIQというか、意識がやや低すぎるせいで、なんでそこでそれを!?的なことが多く、あまり感情移入できなかった。
逆に敵役はやってることはショボいのにすごく憎たらしく、実際は小物なのに嫌な大物感が出ており、主人公と対照的だった。
一番語りたいのは本作のヒロインの女の子だが、とてもデリケートなポジションなのでうまく説明できないのがもどかしい……。

このレビューはネタバレを含みます

 

自宅にて鑑賞。伊製異色ピカレスクヒーローもので原題"Lo chiamavano Jeeg Robot"。あくまで日本のアニメ『鋼鉄ジーグ('75~'76)』を憧れのヒーローとして味付け程度に扱っており、設定やキャラクターを引き継いだり、ロボットが登場する訳ではない。主人公が冴えない中年男性で、前半は『レオン('94)』を彷彿させる。テンポにやや難が有るものの、競技場で繰り広げられるクライマックスは迫力充分。細かい綻びや粗削りな印象は拭えないが、それ等を凌駕する熱い魅力に満ち溢れている。70/100点。

・事情が判らない中年男性が巻き込まれる序盤の展開以外にも、鳥瞰を彷徨い徐々にズームンして路地を駆け抜ける開始早々のカメラワークにも『レオン('94)』を想起させるものがあった。

・最初のシーケンスの後、日本語のタイトルがドンッと出るが、これはイタリアでの初公開時やインターナショナル版でも同じらしい。スタッフロール時に流れる歌は、主人公“エンツォ・チェコッティ”を演じたC.サンタマリアが唄うバラードでイタリア版『鋼鉄ジーグ』の主題歌だと云う。

・後半の競技場から始まる格闘シーンからラストに掛ける展開や描写は、様々な作品の影響が見て取れ、それらの作品に対する監督の思い入れを窺い知る事が出来る。この後半を観るだけでも作品を観る価値があり、熱い想いが十二分に伝わった。

・敵対する“ジンガロ”のL.マリネッリ、ヒロイン“アレッシア”のI.パストレッリ、マフィアを束ねる女ボス“ヌンツィア”のA.トルッポと魅力的なキャストが結集しており、中でもI.パストレッリのコケティッシュな魅力に眼を奪われた。これ等のイカレた連中が取り巻く事で、ポルノ好きの草臥れた中年男性の平凡性が際立ち、後の展開の意外性とバランスを取っている。

・鑑賞日:2017年6月1日

 
川に捨てられた謎の廃液の入ったドラム缶の中に落ちてしまい、超人的な肉体を得てしまった男の物語。
ヒーローっていうのは自ら名乗るものではない周りがヒーローだと認めたらヒーローなのだ。
人間味溢れるヒーローでした。
「スーパーヒーロー」はイタリア語で“Supereroe”。発音は「スーパーエロい」に聞こえる。

イタリア発のアダルトヒーロー。
グロありエロありの内容で、キッズと一緒に見るヒーロー映画ではない。大人のためのヒーロー映画。
実際、作風も娯楽映画というよりは現代の閉塞感を切り取ったヒューマン・ドラマという感じで、派手な演出はなく、静かに心に迫ってくる。
主人公エンツォが手に入れた力は、ただ怪力で身体が頑丈というだけで、空を飛べるわけでも、目にも留まらぬ速さで動けるわけでもない。彼のヒーロースーツはくたびれたパーカーだし、スーパーヒーロー着地をかっこよくキメることもできない。何か衝撃を受ける度に意識が朦朧としてしまう。
だが、そこに「生身の人間」を見ることができる。

エンツォがケチなコソ泥だという設定や、当初はそのパワーを悪用してしまうことも「生身の人間」らしさの象徴だと思う。
軽い知的障害が疑われる女性に対して欲情してしまうこともそのひとつだろう。(「スーパーエロい」なので当然といえば当然だが)
しかしここで描かれる主人公とヒロインの関係性は、他のヒーロー映画が描くような美しい愛の姿ではない。アニメのヒーロー「鋼鉄ジーグ」の存在を信じている心を病んだ女と、その女に一時の慰めを求める情けない男。
生々しさという点では群を抜いている。そしてあまり美しいとはいえない。
だが、そういった醜さの描写があるからこそ、「スーパークリミナル」エンツォが正義に覚醒し「スーパーヒーロー」となる展開が胸熱なんだと思う。

またこの映画、他のヒーロー映画とは違う意味で悪役が良い。
地元を牛耳るだけの弱小ギャングといった風で、親ギャングに虐げられていたり、反抗してみたり、ケツに火がついたりといいことがない。これもとても閉塞感があると思う。
ボス・ジンガロとその仲間たち。前半ではみんな仲良く車中で歌ったりとか楽しそうだったのだが、ジンガロはどんどん破滅の道を辿っていく。
エンツォが目覚め再生するヒーロー誕生の物語の裏で、ジンガロは追い詰められ、失い、ヴィランとして生まれ変わる。
ジンガロは自業自得のクズだけれど、そこにも注力しているのが良いと思った。


7/12 皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ 字幕 @チネ・ラヴィータ

このレビューはネタバレを含みます

スーパーヒーローおじさん ☆☆☆☆☆☆
「皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ」ああ〜ヨーロッパがヒーローもの撮るとこうなるのねという、アメリカのマーベルとまた違った湿気。おっさんの腹はだるだるだしヒロインが絶妙にぶさいく(ほめてる)、でも最後はやっぱりヒーロー。永井豪スピリッツは溢れてる。
エンディングがねっとりした歌い方なのも斬新でした。ジ〜〜グ〜〜♫

同じヒーローの孤独を描いたものでも、「ローガン」には華やかな過去もあるのにジーグの未来には何にも見えないのも好きです。
ILC

ILCの感想・評価

3.0
悪くはなかったんだけどちょっと長く感じた。
ねぎお

ねぎおの感想・評価

3.5
そもそも鋼鉄ジーグ知ってるのって何歳でしょう?この話は、ゲッターロボでも電人ザボーガーでも夢の世界のヒーローであれば成立するわけですが、イタリアではジーグが結構ヒットしてたのかな?かつてイタリア行ったときに、イタリア語を話すドラえもんは観ましたけど、ヨーロッパでの日本アニメの人気は想像を超えるようですからね。素晴らしい!

これ、冴えないオッさんが主人公なのがいいなあ。それも引きこもりでエロビデオとヨーグルトが欠かせないときた!
主に出てくる連中は、どいつもこいつも堕落人。スコセッシ映画のチンピラにさえ届かない!
そんな中、遅かりし恋と愛と正義に目覚めていくオッさん!
クライマックス、ローマvsラツィオのダービーは綺麗にスタンドのみの映像で、選手は映らない。「まあ実際のダービーのスタンドに撮影入ったら殺されるし、映像は高いし、これくらいかなあ」などと余計なこと考えていたら、おっと爆弾どうする?と。


冒頭ドローンでの街並み俯瞰移動ショットから、ラストは高台背景に同じ街、そしてジーグを毛糸で編んだマスクかぶってジャンプ!!
イタリアのおもしろ映画でした。
KMD

KMDの感想・評価

3.4
タイトルクレジットが邦題だと超ダサい。純粋というか娘は完全にイカれているし、ツッコミどころ満載。でも興味は持続したし、ベタで充分楽しめた。スパイダーマンオマージュ多数。
Aki

Akiの感想・評価

3.3
劇場で見ました、日本のアニメの方は全く知らずけれど楽しめた。
本場のマフィア映画がやっと出てきたかと思わされる前半、後半がヒーロー物というなんとも不思議な映画。
イタリアが面してるテロの背景も良かったな。
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