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Viva!公務員/公務員はどこへ行く?/オレはどこへ行く?のKUBOのレビュー・感想・評価

4.0
今日のレヴューは「Viva! 公務員」。東京国際映画祭のプレイベント「みなとシネマフェスティバル」にて鑑賞。

公務員を辞めたくない男のドタバタと聞いて、もっと「公務員あるある」ネタのナンセンスコメディだと思っていたら、北極には行くわ、ノルウェイに行くわ、アフリカには行くわ、何でもありの抱腹絶倒コメディでした。

まずテンポがいい! たたみかけるようなギャグ、ムダなシーンの一切ない展開。何より口から生まれてきたような主演のケッコ・ザローネ(役名と同じ!)。イタリアの人気コメディアンということだが、日本で言えば「大泉洋」みたいなしゃべり倒して笑いを取るタイプ。

「マイケル・ムーアの世界侵略のススメ」でも休暇が多くて働かないイタリア人、進歩的で自由を愛するノルウェー人などの比較が出てきていたが、本作も、いかにイタリアの公務員が働かなくても高待遇か、というネタから始まって、文化の違う北欧と比較したイタリア人の自虐ネタなどをバンバン繰り出して笑いを誘う。

ただ「職場での女性蔑視」や「ハーフの子供への人種的偏見」に絡むギャグなどは、ハリウッド映画ではNGだろうし、これがOKなイタリアの現状も興味深い。

「VIVA! 公務員」らしからぬオープニングから、息もつかせぬ展開で、コメディなのにジェットコースタームービー。これは想像を超えるおもしろさでした。限定的な劇場公開ではもったいない。ちょーオススメです。
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