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愚行録の映画みますのレビュー・感想・評価

愚行録(2017年製作の映画)
3.0
原作未読

「悪魔みたいな生き物がこの世にはいるんです」

過去と未来、存在するふたつの時間軸の中で繰り広げられる人間の愚かしさを炙り出した問題作。

1年前に起きた未解決事件 “田向一家惨殺事件”の真相を突き止めるべく取材を始めた週刊誌記者 田中(妻夫木聡)
実は彼はプライベートで頭を悩ます問題を抱えていた。
妹の光子(満島ひかり)が実の娘の育児放棄で逮捕されていたのだった。


殺された田向(小出恵介)と妻 友希恵(松本若菜)に近しい人間達への取材で次第に明るみにでてくる夫妻の裏の顔...。

それと共に光子との接点も明らかになる。


「どんなにあがいても彼女に なれない」

嫉妬、絶望、憎しみ、ありとあらゆる負のスパイラルが光子の体を離さない。

ラスト数分間、からっぽになった光子の独白が痛ましい。
淡々と、まるで他人事のように...

世の中の不公平さ、理不尽さを思い知らさせる120分。

目を背けるようなシーンは皆無、全て登場人物のセリフ等でストーリー展開するので共感しにくい点が低スコアの理由です💦