もやし

彼らが本気で編むときは、のもやしのレビュー・感想・評価

彼らが本気で編むときは、(2017年製作の映画)
5.0
ラストシーンでぐわあっと来るね。
そこまで描いていたのか。


平均レビュー点の高さの割にかなりの癖のある映画で、正直肌に合わなかったが、でも良かった。


LGBTをどっしりメインに据えた映画かと思いきや、そういうので収まらない何かを感じた。
この映画そのものが一つにまとまって迫ってくるようなメッセージ性。


親と子の関係性。良くも悪くも親から受けた影響ってのはすごいんだなと。

母親が浮気した夫への怨念で編んだ毛糸の服を一切身につけなかった娘。
その娘は親になっても娘に決して毛糸の服を買ってやらなかった。

親が子供を放っておくときにいつも買っておくコンビニのおにぎり。
おにぎりが大好きだったはずの子供はいつの間にかコンビニのおにぎりに拒否反応を示すようになっていた。

そして親に愛された、大切にされた記憶は、色濃く残り続ける。



理不尽なことに出会うと、その気持ちを編み物にぶつけるって、なんか良いね。
この監督さんの優しい世界観を象徴している感じがする。



生活感なさすぎだろ、とか、会話も映像も作り込まれすぎ、とか、テーマの割にこの謎のほんわか感は何だ!、とか色々思ったけど、良い映画だと思いました。

生田斗真の演技すごいですね。
もやし

もやし