やっぱり俺は松本作品大好きかも。
深読みしすぎてて・・・ってのもあるか分からないけど
松本さんはそこまで浅い人じゃないからこそ
大日本人もシンボルも好きだし、深く解釈して余りある良さだった。
さや侍は最初見ていて、実は
「外国に向けた日本っぽさ」を見せてるのか?とか思ってた
でもそれはあくまで父の目線で見てるからそう解釈する。
これが娘の視点で見ると全く違うものが見えてくる。
これはたぶん1作目と2作目とは全く趣旨が違う作品。
というのも俺は見ていて最終的に思ったことは
「あぁ、この映画はたぶんただ一人のために作ったんだな」
って強く感じた。
今すぐじゃなくて、もう少し年月が経った後の
たった一人のために・・・って俺は解釈した。
だから「物語」が、というのではなく
その人に捧げた父の思いなんだなーと・・・
思い返すとこの映画って松本さんに娘が出来た頃だよね。
さや侍自身は松本さん自身で、娘は自分の娘そのもの。
ロール中盤に出てくる墓石についても多様に解釈出来る。
さらに冒頭の追いかけっこのシーンなんかは
父子の距離だったり、人生の歩んできた差だったりを
表してたんじゃなかろうかと、最後になるとそう思い起こす。
メッセージ性として多くの人に対してもの、というよりは
「父の背を見て育つ我が子に対して」という風に思えば
たとえ一人のために作った映画だったと解釈したとしても
共感する人は少なくはないように思う。
俺は好きだな、この映画。
幼いままでは今はまだ分からないかもしれないけど
大きくなればまた違った視点で見れる作品なんじゃないかと・・・。
(でもそれでも比較的分かりやすく作られてたように思う)
とてつもない優しさを感じる映画でした。
※松本作品は「ちゃんとした日本映画」だよ。間違いなく。
笑いに見せかけてるけど、笑わせることが目的じゃない。
その裏に隠された画を見つけることが出来れば
映画の見方が分かってる人なんだな、って思う。