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92歳のパリジェンヌのan0nym0usのレビュー・感想・評価

92歳のパリジェンヌ(2015年製作の映画)
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La Dernière Leçon。

原作小説『最期の教え』の映画化作品で尊厳死を題材にしたヒューマンドラマ。

言葉通り、尊厳としての死を選択する人が目の前に現れた時…自分はどうするのか?

何を言葉にしていいのか…迷う。

今の私の胸中を、正直に言葉にすれば…

そんなのダメ!ぜったい!(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾

って、私のエゴを押し付けるんだと思う。
考えが浅いとか、何を言われたって…
イヤなものはイヤ!生きててよ!って思う。

でも、いざ自分の番になったら…
私は…どうするんだろう。

作品の中でも、それは三者三様。
誰が正解とは、断言できない。

人は時間に甘える。

でも、私は思う…時間は優しくない。
急に人を突き放す気分屋だって。

そして、ツケを払わされる。

取り返しのつく事なら、笑えばいい。
自分はバカだって笑って済ませばいい。
できれば、その方がいい。
でも、そうじゃない事もある。

作中、マドレーヌとディアーヌのやり取りを観ていて…羨ましくも思った。

どうしたって悔いは残る。
その前に、やれるだけやる。

時間があるなんて幻想だから、
やらなきゃって事をやる。

その姿が羨ましかった。
選んだからこそ、得られた眩さがあった。

それでも時間に甘えてる自分がいる。
まだ大丈夫って、甘えてたいんだ。

それでまた…ツケを払わされるんだろう。

どんな一瞬も一度きりって、理解してるくせに…
また忘れて過ごしてしまう。

長く生きてたら…考え方も変わるのかな?
これから多くの高齢者が直面するだろう終末ケア。その中でこんな社会問題も浮上するかもしれませんね…

まだ遺される側の考えしか頭に浮かばないし…
駄々っ子みたいな気持ちになる。
いつまでも子供だな…私の頭の中は。
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