Masato

ドラゴン・タトゥーの女のMasatoのレビュー・感想・評価

ドラゴン・タトゥーの女(2011年製作の映画)
4.4

「蜘蛛の巣を払う女」にむけて予習
2週間遅れて鑑賞予定

ミステリーに関しては、目新しさが無いと言えば無いと言える。犯人は俳優で分かってしまった。しかし、この映画の見所はそこではないと見ていて感じる。

この映画は、ミカエルとリスベットの絶妙な関係性と距離感を描いて、寒さの中の淡い恋心を描いたロマンス映画だと思う。それこそが、この映画を唯一無二の作品にした要素であると私は思う。

男にレイプされて、自分を傷つけるようにタトゥーを入れ、自分の私利私欲が無いようにも見えるリスベットが、ミカエルと出会うことで、初めてこの人を愛したいという美しい欲望を出すのが素晴らしい。

それは、表面的にはミステリー要素と変態的な演出などによってひた隠しにされていて、裏テーマとして表面的な物語にベッタリとくっついているような感じ、それが終盤になって露わになってくる感じが好きだ。

傷ついた人間の再生の物語。そして恋心を打ち砕かれる苦しみを描いているミステリーとして、評価されるべき。
雪景色にピッタリ合うロマンスになっている。

デビッドフィンチャー特有のハイセンスなオープニング。中島哲也ってコレ真似してるんじゃ。それと、変態的な演出。際どさを極めた演出もかなり良い。2時間36分も集中力を維持できる演出のうまさは見事としか言いようがない。

キャストも凄くて、ダニエルクレイグのイケメンおじさんっぷりは見事であるが、なにしろルーニーマーラのキャラ作り。大金持ちのお嬢さんなのに、そうとは思えないほどに俳優という職業に真摯に向き合っていて、本当に素晴らしい俳優だと思う。なぜオスカー取れなかったのか…甚だ疑問。