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ドラゴン・タトゥーの女のヨウのレビュー・感想・評価

ドラゴン・タトゥーの女(2011年製作の映画)
4.1
名誉毀損で敗訴した失意の記者のもとにとある大物一族に纏わる謎を解明してほしいとの依頼が届く。逼迫した状況下においてドラゴンタトゥーを刻んだ天才的ハッカー娘とともに迷宮入りした事件を追っていく。関連人物がとにかく多くて、さらにはその関係性もごちゃごちゃしているので、正直全てを理解しながら話についていくのは神業を要するだろう。一回一回頭の中を整理するセーブ的鑑賞方法がもしかしたら有効かもしれない。正直今作は複雑性を極めていて、衝撃度もあまりない。しかし、なぜかとてつもない面白さを感じさせる。緊張感溢れる独特なムードに呑み込まれ、最後まで全く飽きが生じなかった。全体的に難しくて長尺化しているものの、疲労を覚えることなくその結末を見届けることができた。形容し難い魅力を遺憾なく発揮する。妙だ。ここにデヴィッドフィンチャーの真髄をみた気がした。際限ない官能性を纏わり付かせながら観る者の頭腦を手玉に取って終始心を離さない唯一無二のミステリー。イケオジの鑑・ダニエルクレイグとクール過ぎるルーニーマーラーの絶妙な関係性も最高だった。うまく言い表せないけど、これ、面白いです。好きです。
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