3連休最終日、朝9時からシネコンの大スクリーンで、こんなド変態作品に出会えるとは!なんて稀有な映画体験!!
登場人物が一癖二癖どころでなく、癖しかない奴らばかりで、展開が全く予想のつかないものになっている。
中でも実年齢64歳でミシェルを演じた、イザベル・ユペールの美しさには脱帽。
計画的なのか、それとも天性の技なのか、何があっても平然と日常を過ごし、時にはその状況を楽しむミシェルの姿は、常人には到底理解できない。
けれども本作の凄いところは、上記の通り、登場人物のほとんどが異常なため、その行動が正当化されるかのように錯覚すること。
いやむしろ、今の地位があるのはこの性格のお陰だから、錯覚ではないのかも。
監督はポール・ヴァーホーヴェン。
『氷の微笑』や『インビジブル』で描いてきたものの集大成と言える内容。
今回もそのエロ・グロ・ブラックジョークが泉のように湧き出している。
そして、お気に入りはホーム・パーティのシーン。
笑いと緊迫感と愛が同時に張り詰める、摩訶不思議なカオス世界が広がっていく。