ヒトの多面性(の混沌)を描いた映画なんて、ペルソナを筆頭にとんでもない数作られてると思うんだけど、その中でも群を抜いて問題提起のそのやり方が、いい意味ですご〜く悪い。
岡本太郎の言うところの
「富士山だ、綺麗」って脳を全く通さないで思ってしまうあの感じ、そういった常識とか個人の偏見を徹底的に疑って、ひっくり返していくべし。
という精神。モロそれ。モロ好み。鑑賞中も鑑賞後も、決して爽快感などないけど…
およそ見たことないバランス感覚でサスペンスもエンタメも時には超絶ブラックなコメディも盛り込んでくれた上でのテーマの鋭さと切り込み方のあくどさ。
ポール・ヴァーホーベンは頭がおかしいんじゃないか…
あとイザベル・ユペールの年齢が、きっとうまくいくのアーミル・カーン以来の衝撃だった。