3Dメガネ

エル ELLEの3Dメガネのレビュー・感想・評価

エル ELLE(2016年製作の映画)
-
突如自宅で襲われた1人の女性
その事件は彼女にとってどんな影響を及ぼすのか?
その事件をきっかけに滲みでる彼女の本性
生き方、接し方


ある事件をきっかけに1人の女性の生き様を描いた作品
大きなテーマは感情と理性だと思います
主人公のミシェルは基本何が起きても動じないし、気にもしない
レイプってそんなに大したことなの?
っていうくらいにあっけらかんとしてる


だけどきちんとそれには理由があって
過去のある出来事をきっかけに恐らく彼女は自らを守るため、生きる為に自分の感情を抑えることで生活してきた
他の人ならば立ち直れない事だったりしても自分の感情を抑制する癖が出来てしまい、彼女はそこに対して特別な思いは抱かない。ただ出来事が起こってるだけ。それ以上でも以下でもない


耐えきれないほどに受ける精神攻撃に対応する術は無視、無関心しかなかった。直接面と向かって向き合うと壊れてしまうから


自分の事、他人の事に対して感情を入れ込まない彼女だが、唯一気にするのが自分の家族に対して。自分の息子や母親、に対しては口うるさく、心配性になる。元夫に対しては嫉妬の感情すら抱き合わせる。
過去のある出来事がトラウマとなり、唯一そこは彼女が捨てきれなかった部分なんだろう

そして彼女は自らが心の奥底で抱えている深い不安を〇〇で緩和していく
ここに入るのは何かぜひ見て欲しい
いかにも人間らしく、剥き出しである


はじめ見ている間は一般人と違う彼女の行動、表情に戸惑っていたが、どこか魅惑的で釘付けになる。我々の価値観ではタブーとされている行為でさえ平気で淡々と行い、それに対しての釈明はほとんどなく、恐らく悪気もあまりない。理解できない対象から、何故か目を離せない対象になってゆく。登場人物も恐らくそう感じて溺れてゆく


その体験を半ば疑似体験させながらも最後には不思議と清々しい異色の映画体験でした



✳︎主演の女優さんが64歳と聞いてビックリしましたね