このレビューはネタバレを含みます
ユーモアとドラマがきちんと構成されていて訴えるものが引き立つわけでもなく自然とはまっていってしまった。
どこかで知っていながらも見て見ぬ振りそうであることが普通になっているから、自分には関係ないと思いがちだけれど当たり前の価値観を改めて見直すべきだと思った。
大量生産大量消費の現代で世界的には動物愛護、食料問題、遺伝子組換えなんかは賛否両論が激しく暗黙の了解の上で成り立たせているようにも感じたが私たちは食べる事で生かされているという面では永遠に考え続けなければいけないテーマでもある。が故に、オクジャをモノとして取引しなければいけない現実、人間(大人)達のエゴからは逃れられないという皮肉が切ない。
ラストの言葉の要らない信頼関係と愛情が生きるものへの大切さ、人間の無力さとひとつの命は救えるんだというささやかな希望がジーンと響く。