オクジャ okjaの作品情報・感想・評価・動画配信

「オクジャ okja」に投稿された感想・評価

ひとまずポン・ジュノ監督の長編作品のラスト。Netflix配信作品で、PLAN Bの製作。
「スノー・ピアサー」のティルダ・スウィントンに、ジェイク・ギレンホール、ポール・ダノとなかなか絶妙なキャスト陣。

と期待させる内容に反して、非常に「欺瞞的」な映画…に見える。

幼少の頃から、共に成長してきた(作中では遺伝子操作された「豚」)のオクジャを巨大資本の多国籍企業から守る…というストーリー。
しかし、そこには普段の食事「何を食べて生きていくか」という問題があり、主人公であるナジャは魚は食べるのか?とか。
じゃあ果物や、野菜なら良いのか?とか。
色んなことを考えさせてくる割に、その辺りへの言及はほぼない。

そこにやや「ヴィーガン」っ気もある「ALF」というエコテロリズムの話が挟み込まれてくる。
そんな中にも、ジェイク・ギレンホール演じるところの気が弱く、鬱憤を晴らす為に虐待的行為に及んでしまう動物学者(?)やティルダ・スウィントンの上には上がいる巨悪。

更にそれを「金で解決する」という開いた口が塞がらない展開に唖然としてしまう。

しかし、よくよく考えてみるとその「欺瞞的展開」こそがポン・ジュノ監督が本作で浮かび上がらせようとしたことなのだと思う。
高度な資本主義社会の中で、文明とは切り離しては生きていけない現状の中では、「正しさ」など見つけられない。
自分にとって大切なものを守る、ことも現実にはままならず、それが叶ったとして、結局は自分が染まりたくないものと同等の取引を強いられるのだ。

本作で言えば、そもそもが「食われる為に育てられた家畜」であり、その他の豚たちは屠殺され食べられる運命であり、オクジャだけが助かったとて何の解決にもならない。
エコテロリストたちが理想を掲げて暴れまわったとしても…それはそれで彼らのエゴでしかなく。
問題は問題のまま、解決せずに意地悪にも、故郷に戻ったナジャとおじいちゃんの食事のシーンで終わる。

そして…そこで食べているものはおじいちゃんの背中に隠れて映っていないわけで。
「良い話」の雰囲気を纏いつつ、確信犯的に、感じの悪い物語として幕を閉じる。
これもまた、投げ掛けられた問題としてつくづくポン・ジュノ監督は政治的であり、社会派監督である。
Tommy

Tommyの感想・評価

3.8
”家族と愛”
少女と新種の豚の交流を通して描く自然と商業,資本主義社会が齎す食料問題と動物愛護。食,命への感謝を再認識させてくれる。終盤動物の本能と神が与える奇跡に陰鬱と感動の渦に呑み込まれた。その雄叫びの余韻で終わらせず”3人”を映す印象的なラストでテーマが確信へと変わった
TOYOSU

TOYOSUの感想・評価

2.8
企業側もテロリスト側もコミカルで唯一真剣なのは主人公の女の子だけ。利益主義な会社も暴力を使わないと宣言(普通にその後ふるうけど)する動物愛護団体もアホな人ばっかりで双方を批判的に描いていると感じた。大人は誰も話を聞いてくれない。
Gregor

Gregorの感想・評価

3.8

このレビューはネタバレを含みます

2020年31本目
『パラサイト』の監督の作品ということで鑑賞。
『パラサイト』同様、前半部分は主人公が無茶苦茶したりするので面白く内容に入りやすく、後半になるにつれて、現代の社会問題について触れていく。
主人公のオクジャへの愛、農家としての仕事、動物愛護団体の考え、遺伝子組み換えにおける化学倫理、経営者又は食肉製造業としてのビジネス、どれをとっても間違いはなく、正解は得られない。
可哀想とは言えるが、食べないわけにもいかないというジレンマ。大人と子供では違う感想を持つのかもしれない。
ただ1つ言えることは食事を取るということは感謝を忘れてはならないということである。
木蓮

木蓮の感想・評価

-
オクジャという想像上の存在を介して現実社会の問題と繋げて、コメディとシリアスの絶妙なバランスを保ちながら2時間観客をまったく飽きさせない映画をとるポン・ジュノはやはりすごいなぁ…と。恥ずかしながらそんなに私は意識したことがなかったけど遺伝子改造ブタとか家畜への虐待問題とかこの映画の中でテーマになっていた問題についてもっと考えなければという気持ちにもなった。個人的にはパラサイトよりこっちの方が好きだったな。ティルダ・スウィントンの一人二役が最高。ナルシシズムとバッシングの間に挟まれて妙な方向の自己啓発に没頭する悪名高い巨大農薬会社の女社長(次女)を演じるティルダスウィントン、独特の無邪気さが憎めなくてすごい良かった。あとはパラサイトのお兄ちゃん役を演じていたチェ・ウシクさん、本作だと全然印象が違うけどやはり頭に残る存在感を持っているひとだなと…あと単純に顔が好き。
中盤のソウルの街を爆走するシーンがすごくテンションあがるので(ポン・ジュノ、本当に韓国の地形を映画のなかで活用するのがうまいんだな)ぜひ観てほしい。
真子

真子の感想・評価

3.6
生ハム食べながら観てたら
罪悪感湧いてきました。
6960

6960の感想・評価

3.3
「僕らは生命を喰らい生きている」

少女が連れ去られてしまった豚のオクジャを取り戻す物語

ポン・ジュノらしく話をポップに描きつつ、しっかり風刺の効いたテーマ性がある映画でした。

昔ヴィーガンの友達に食糧生産は残酷なんだよって言われたのを思い出した。
ご飯は無駄にせずにしっかり食べよう。
みも

みもの感想・評価

3.7

このレビューはネタバレを含みます

人に勧められてずっと見たかったものを念願の鑑賞。

もっと重いストーリーを覚悟していたけど、構えすぎた。前半は振り切ってコメディ。
演出や台詞の間とか絶妙に笑いのツボをおさえてくる。


そして画が美しい…
山奥での少女とオクジャの生活がジブリ映画を見ているかのようで、暖かくて切なく胸を占めるける。


そして中盤から後半にかけての展開。
重い、というより苦しい。
オクジャを救えばハッピーか?他のスーパーピックたちは?と、負に落ちないような正解のないモヤモヤした感情が残る。
観ている側に答えを委ねること自体が、ポンジュノの狙いなのだろう。


これを観た翌日には、私は豚の挽肉を食べていた。今後もきっと食べる。

動物実験のシーンも見ていると苦しいけれど、(動物実験のおかげと言う言い方が正しいか分からないが)私たちが使う様々な薬品などが問題なく使えて市場に出回ってるのも事実。

正解は分からないし、いまの現状を変えることは難しいのかもしれないけれど、とても考えさせられる作品です。
もっとヘンテコな世界を覚悟していたけど
覚悟しすぎて意外と、もしや有るかもと思える異世界。

オクジャは最初から最後まで愛らしく
命を賭けて守るミジャをただただ応援。

オクジャのいる日常が普通に馴染む。

暫くはお肉みたら思い出しそう、あのフォルム
今後ますます深刻になるであろう食糧問題。命のありがたさだとか、自分たちが普段食べているものの真実とかそんな掃いて捨てるほど語られてきた、野暮な映画かと思ったけどちと違った。

突然否応なく資本主義の世界に巻き込まれる少女に最後どうしようもない現実が立ちはだかるけど、真っ直ぐな心で大人に抗い一筋の光を見出したところは希望が持てたような気がした。

大衆に観てもらい成功するためには、社会派的要素だけで真面目に語ってもだめだし、飽きさせないエンタメ全開でもダメだし、その二つを上手くミックスさせてたのかも。でも個人的には後者の方がが大分勝ってた感じは否めなかった。
上っ面しか読解できないようではまだまだですな。
>|