回想シーンでご飯3杯いける

ヒマラヤ 地上8,000メートルの絆の回想シーンでご飯3杯いけるのレビュー・感想・評価

1.0
ファン・ジョンミン主演でFilmarksでの評価も高く、期待の上、鑑賞したのだが、、、、これを賞賛するわけにはいかない。

エベレスト頂上付近で遭難した後輩の遺体を回収するために、ファン・ジョンミン扮するベテラン登山家が、後輩達を連れて頂上付近の危険地帯「デスゾーン」を目指すという話。

「俺達は記録や名誉の為ではなく友情の為に登るのだ」これが韓国らしい美談として機能するのは、あくまでフィクションであった場合に限る。

しかし本作は実話ベースだというのだから、メンバーを命の危険に晒してまで「友情の為に」登山に挑む行為を、感動の美談という文脈で映画化する事には全く賛成できない。また、遭難救出要請に対して、自国隊員の安全確保の観点から協力を渋る各国を批判的に描く等、作品の方向性としても身勝手さが目に付く。

本作で描かれるような無謀な行為を美談として賞賛する事で、また危険な登頂に挑む登山家が生まれ、その中から新たな犠牲者が生まれる。本作を高く評価する観客にも責任があると考えるので、僕は明確な意思表示として最低点を付ける。