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しゃぼん玉のxiのレビュー・感想・評価

しゃぼん玉(2016年製作の映画)
4.0

主人公のいずみは女性や老人を狙って通り魔や強盗を繰り返していた。
帰る場所もない彼は犯してきた罪によって誰よりも自分をあきらめている。
そんないずみがある人との出会いによって自分の生き方を見つめなおしていく。

普通の日常があることを知り、そばに居たいと思える人に出逢う。
おばあちゃんの言葉に優しさがひしひしと伝わってくる。
「気付いた時になおせばいい」という言葉にグッときました。

この映画は教えることの中に決して否定は入ってこない。
なんにでもはじまりを与えてくれる。
きっかけをつくってくれる。
あくまでも決めるのは自分自身。
おまえがやるならやれ。
進めるなら進め。やめるならやめろ。
考えたいなら考えろ。
何よりも自分を見つめるきっかけになる。

許されないことを受け入れるのではなく覚えている人がいることがいずみにとっては重い重い罰なのだと思います。
いずみの最初と最後では憑き物が落ちたかのように表情がまるで違う。
林遣都くんの演技にゾクっとしました。
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