しゃぼん玉の作品情報・感想・評価

しゃぼん玉2016年製作の映画)

上映日:2017年03月04日

製作国:

上映時間:108分

4.0

あらすじ

親の愛情を知らずに育ち、女性や老人だけを狙った通り魔や強盗傷害を繰り返してきた伊豆見翔人(林遣都)。人を刺し、逃亡途中に迷い込んだ宮崎県の山深い椎葉村で怪我をした老婆スマ(市原悦子)を助けたことがきっかけで、彼女の家に寝泊まりするようになった。初めは金を盗んで逃げるつもりだったが、伊豆見をスマの孫だと勘違いした村の人々に世話を焼かれ、山仕事や祭りの準備を手伝わされるうちに、伊豆見の荒んだ心に少し…

親の愛情を知らずに育ち、女性や老人だけを狙った通り魔や強盗傷害を繰り返してきた伊豆見翔人(林遣都)。人を刺し、逃亡途中に迷い込んだ宮崎県の山深い椎葉村で怪我をした老婆スマ(市原悦子)を助けたことがきっかけで、彼女の家に寝泊まりするようになった。初めは金を盗んで逃げるつもりだったが、伊豆見をスマの孫だと勘違いした村の人々に世話を焼かれ、山仕事や祭りの準備を手伝わされるうちに、伊豆見の荒んだ心に少しづつ変化が訪れた。 そして10年ぶりに村に帰ってきた美知(藤井美菜)との出会いから、自分が犯した罪を自覚し始める。 「今まで諦めていた人生をやり直したい」 ――決意を秘めた伊豆見は、どこへ向かうのか…。

「しゃぼん玉」に投稿された感想・評価

親の愛情を知らずに育ち、女性や老人だけを狙った通り魔や強盗傷害を繰り返してきた伊豆見翔人。彼は人を刺し、逃亡途中に迷い込んだ宮崎県の山深い椎葉村で怪我をした老婆スマを助けたことがきっかけで、彼女の家に寝泊まりするようになる。初めは金を盗んで逃げるつもりだったが、伊豆見をスマの孫だと勘違いした村の人々に世話を焼かれ、山仕事や祭りの準備を手伝わされるうちに、伊豆見の荒んだ心に少しづつ変化が訪れていくのだが。。TVドラマの「相棒」シリーズなどを手がけた東伸児監督による劇場長編デビュー作。

犯罪を犯した男が逃亡していく中で、自身を改心していくような出会いに遭遇するというのは映画、TV問わず、結構ありがちな題材ですが、本作はそうした出会う人々が宮崎のいわゆる限界集落という場所に住んでいる人という設定が何気にいいと思います。どこの地方にも、電車やバスなどのアクセス手段が困難な場所に住んでいる人たちというのはいるのですが、本作ではその場所を一種の桃源郷のような世間とは離れした場所としているのが、主人公・翔人が逃げ込め、かつ自分自身を振り返ることができる安息の場所として描けることに成功していると思います。犯罪映画ではないし、少し趣向が違いますが、マイケル・J・フォックスが主演した1991年の映画「ドク・ハリウッド」に雰囲気が似ているんですよね。あの作品でも、フォックス演じる金儲け主義の美容整形外科医が、事故で足止めをくらった土地の温かい人々に触れながら、お金では手に入れることができないものに気づいていく。今も昔もそうですが、心を洗濯する場所というのは人にとって必要なのです。

それに本作ではそうした心を洗われる場としての限界集落という意味合いではなく、身寄りもなく、愛情も知らず、自分勝手な行動ばかりしてきた翔人の家<ホーム>としての役割も持たせます。村の人々の素っ頓狂な対応に戸惑い、最初は強ぶるものの、こんな自分でも頼ってもらえることに素直に愛情を感じる翔人。やがて、翔人にとって、そういう人たちを一人一人大切にしたいという想いが芽生えてくる中で、過去の犯罪者としての自分と嫌がおうにも向かい合わないといけない現実に直面することになってくる。そうした心の内面の変化をつぶさに描いていく様はなかなか力強いものを感じました。

主人公・翔人を演じるのは林遣都。脇役とはいわないものの、どこか主演で作品を引っ張るには力不足を感じてしまう役者さんでしたが、本作での脱皮ぶりはなかなか良いものを感じました。特に、翔人の犯罪者としての暗い内面が、今の幸せを苦しいものにしていくところなどは演技としてうまく表現できていると思います。それを支えるのは老婆スマを演じる市原悦子の圧巻の演技。彼女もTVとは違い、ここ数年は映画の軸になって演じる役柄はなかなかなかったと思いますが、本作では主役ともいえる準主役級を存在感ある演技を披露してくれています。特に、終盤の翔人との別れのシーンの何とも言えない表情は名シーンですね。ラストはあえて、役者を大きくフォーカスしない絵作りも味わい深くて心に染みる演出だったと思います。
ささき

ささきの感想・評価

3.5
孫が田舎に帰って、おばあちゃんとスローライフを楽しむ。
みたいな映画をイメージしていたので、冒頭の映像にたまげました。笑

不器用だったり、お節介だったり、でも愛情に溢れている。
雄大な自然たちは壮観です。
タコ26

タコ26の感想・評価

3.5
市原悦子無双。
「ぼん〜〜」の声から
勝手に「や〜良い子だ、ネンネしな〜〜」に切り替わる日本昔話世代には堪らない映画でした。
声聴いてるだけで癒される。

出ている方々もちゃんとしてるし、宮崎の山中の風景も美しく、夕飯も美味しそう。疲れた世代が週末に観て、癒されつつ、祖父母に想いを馳せれる佳作です。
日本昔話から飛び出た市原悦子と細白尖の否潤な林遣都。山奥でひっそり一人暮らしするおばあさんと何処からきたのかワケあり気な青年の交流でパッと思いつく構図(美津代とシンイチ)そうでなくとも(ダーツの旅〜田舎に泊まろう)お約束の出来事に期待通りの反応…番狂わせ知らずの運びであるが差配も手抜かりなく見たいものが見られる安心感。待てよと手を伸ばす逃げ出した背中を押してやりたくなる心境。必ず自分の味方でいてくれる存在の有難さに感謝。ラスト…ワンカット‼︎欲しかったなぁ〜。こじんまりだがええ話。ここはもはや全てのささくれ立った者達のユートピア😌

このレビューはネタバレを含みます

林遣都がいい!
荒んだ生活の時のギラついた目から更正に向かう頃に見せる穏やかな目。両端を言えばそれだけだが、端から端に向かう間の変化。スキ有らば金目のものを盗んで逃げてやろう、ばあちゃんに褒められてもシラけた目、しげ爺に反発しながらも次第に自分の過去に向き合う目、みっちゃんへの気持ち、最後はばあちゃんを守るまでになる。
その変化を目と歩き方で本当に上手に表現していた。
信じてくれる人がいれば、人は暗い道へ進まなくて済むのだろう。
椎葉村村人総出演かと思われる撮影、その人たちの優しい気持ちも伝わってくる映画だった。
m

mの感想・評価

3.8
とても日本的な映画。設定が少し分かりづらい所はあったけど、日本の田舎のあれこれや、林遣都とばあちゃんの心の揺れ方がよく伝わってきて心にくる映画でした。
himaco

himacoの感想・評価

4.2
都会で犯罪を繰り返し逃亡している伊豆見(林遣都)は、山道で怪我をしたスマ(市原悦子)を助けたことをきっかけに、スマの家へ身を寄せる。

村で採れた物で食事の差し入れをしてくれる近所の人達。
仕事を与えてくれるシゲじいは、厳しいながらも伊豆見と向き合う。
スマや村の人達との関わりから自分を見つめ直す伊豆見。

「坊はええ子じゃ」と、スマの言葉。
大人になってええ子なんて言われる事、なかなかないよなぁ。
なんかくすぐったくて嬉しい気持ち。

王道のストーリーだけど、スマばあちゃんの愛情にどっぷり浸かる。
市原悦子の演技に陥落し号泣。
いや〜、良かった。
人に勧めたくなる映画。
jude87

jude87の感想・評価

4.5
好きな映画ベスト5に入ったわ

とても好きだ。


主人公はとんでもないクズで、本当に人生になんの意味も生きがいも見出せていなくて、善も悪もそもそも何の意識も持っていない。
ふとしたことでお婆さんを助け、流れのままにお婆さんの家にいるうちに、その優しさと強さとおおらかさに触れながら、自分の過ちに気付いてく。
超ありがちな設定だろうけど、市原悦子演じるばあちゃんと、舞台の村がグッとその世界観を色付けしてくれる。
心の琴線に触れる映画。レビュー書いてるいまも泣いてる。
まこと

まことの感想・評価

4.1
人のあたたかみ

人とのつながり


帰る場所の無かった男に

帰る場所ができてよかった


自分という人間がありのままの自分でいられる場所


帰る場所があるというのは

なによりも安心でき

なによりも心強い
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