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ティエリー・トグルドーの憂鬱のnatsumiのレビュー・感想・評価

3.1
フランス映画らしい、すっごく地味で冗長な映画だった。リストラに遭った主人公ティエリーの日常を切り取る。障害を持つ息子やら、住宅ローンやら、とにかくリアルな問題ばかりが提示される。
スーパーマーケットの万引きGメンとして復職し、客のみならず従業員の不正をも告発しなきゃならないのは、主人公自身も首切りされた身としてやりたくない仕事、とかいう暗喩。けど「ポイントカードくらい許してやれよ!」とか思っちゃう自分もいました…。まあなんか、社会的なメッセージとかよりも、この映画自体の手触りを楽しんだ作品でした。
家族のために社交ダンスを習っていたティエリー、妻と息子とダンスを楽しむシーンがとてもほのぼのとして、唯一和んだ場面だった。
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