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マイ・オウン・マンのdaiyuukiのレビュー・感想・評価

マイ・オウン・マン(2015年製作の映画)
4.3
ドキュメンタリー映画監督のデイヴィッドは40代を迎え、ある悩みを抱えていた。それは自分に"男らしさ"が全く欠けていること。父や兄、周りの友人たちはみな"男らしさ"に満ち溢れている、だけど自分はどうだ、体もしっかりしてないし、気も小さい、どうして僕は彼らみたいになれないんだろう……そんな彼に転機が訪れる。恋人のレイチェルが妊娠したのだ、しかも男の子を!デイヴィッドは喜びながらも、内心かなり不安だ、"男らしさ"が微塵もない自分が男の子を育てられるのだろうか、彼に"男らしさ"を教えてやれるのだろうか、そうしてデイヴィッドは一念発起、"男らしさ"を手にいれるために行動を始める。
ドキュメンタリー映画監督のデイヴィット・サンプリナーが、「男らしさとは何か?」「どうしたら男らしくなれるのか?」を探った心の旅路を描いたドキュメンタリー映画。
ドキュメンタリー映画監督のデイヴィット・サンプリナーは、繊細さや素直さが人付き合いや映画作りには良いけど、自分には男らしさに欠けていることが分かっていた。息子に男らしさを教えるために、自分が男らしくならなければとデイヴィットは思った。
まずボイストレーニングや発生練習で、男らしい力強い声を身につけようとしたり、ハンティングをしたりするデイヴィットだが、男らしい兄から「本当に男らしくなるためには内面から鍛えなきゃならないのに、上っ面だけ男らしく装っても意味がない」とダメ出しされてしまう。デイヴィットは、親友のエドワード・ノートンから「本当に撮りたいテーマを決めないことで、失敗するリスクを避けている」と指摘される。
デイヴィットは、自分の男らしくない性格が、男らしい父親に対する反発から来るものと思い、自分と父親の関係を探る。デイヴィットは、男らしい兄に兄と父親の関係を問う。デイヴィットの兄は、父親から引き継いだものはあるが、妻と子供と良い家庭を築いていくには邪魔になったし、自分が求める男らしさは年々変化したと語った。デイヴィットは兄に、「家庭を持つことで変化はあったか?」問う。デイヴィットの兄は、「家庭を持つことで、喜びや戸惑いや苛立ちなど様々なことを感じたが、一番感じたのは責任感だった」と語った。
デイヴィットは、父親との関係のセラピーのために行ったサイコドラマや婚約者との関係の中で、責任を避けている自分や自信のない自分に気付いて、「男らしさとは、自分の人生に責任を負い自分の人生を生きていくことから見えてくること」ということを知っていくデイヴィットの姿は、伝統的な男らしさと新しい価値観の間で戸惑い「男らしさ」を模索する現代の男性そのもので、「男らしさ」を考える上で一見の価値ありのドキュメンタリー映画。