「傷を負った者たちがそれでも前を向き生き続ける」
オスカーの脚本賞受賞作。
本作を観た後に裏話を聞いて興味深かったのは監督、出演者も登場人物達同様に心に傷を負っているという点でした。
監督は前作の「マーガレット」では企画、撮影から編集で10年以上の製作期間をかけるも評価されず
主演のケイシー・アフレックは「容疑者ホアキン・フェニックス」にてヤク中になって狂ってしまうホアキン・フェニックスとして世間を騙した盛大なドッキリ作品のようなモノを制作して大バッシング
妻役のミシェル・ウィリアムズは夫であるヒース・レジャーを亡くしているという
それぞれのスタッフ、関係者が作品とシンクロするように傷を負っているからこその悲しみの演技の説得力が訴えるものがありました。
そして決して安易な展開にいかない所も現実の厳しさを感じ、そんなに人生楽じゃないとこちらにも訴えてくるものがありました。
劇中悲しい雰囲気が満ちてはいますがそんなら中でも懸命に生きて、前に進もうとしている登場人物達に感動できる作品です