えむA

マンチェスター・バイ・ザ・シーのえむAのレビュー・感想・評価

4.1
ひたひたと静かに心にしみてくる作品。冒頭、ボストンで黙々と雪かき労働をする便利屋ケイシー・アフレック。なんとも絶妙なやさぐれ具合がいい!(この役、マット・デイモンがやってたらオスカー獲れてたかな?)

深く傷ついた心はそう簡単には修復できない。でも、アンクル・リーは喪失の哀しみ、罪の意識を包摂してやがて魂の置き場所を見つけるのではないかな。余韻を残して程よいほろ苦さも良かったです。
辛さから逃げ出しても、人の縁は繋がってるし、マンチェスターに戻って来ることでリーも救われるって、彼の兄もそう思って弟を一人息子の後見人にしたのだと思うのです。
イギリスでもニューハンプシャーでもなくマサチューセッツ州のマンチェスターバイザシー、主要登場人物はほとんど白人であったが、人口構成はどんか感じなのかな?地元のコミュニティは密接みたいで、故に息苦しさもあるのだろう。だけど、この作品には、剥き出しの憎悪みたいなものは感じられなかった。
えむA

えむA