neko

マンチェスター・バイ・ザ・シーのnekoのレビュー・感想・評価

5.0
初見は昨年なんですが、最近アマゾンプライムで観直して評価を0.5上げました!
ケイシーアフレックがすばらしくて、
目の奥に何もないのがすごいなと思いました。

生きる意味がないのに生きていなきゃいけない、自分を含め何も守るものがない人のお話で、どうしてそうなってしまったのか、という経緯がバリバリに痛い。つらい。。

壊れた心ってどうやったら元に戻るんだろう、壊れたことないからわからない。

そして、心が壊れてもなぜか元に戻る人がいて、それはとても良いことだけど、
でもその人はもう、心が壊れてる進行形の人の気持ちを理解することはできない。

断言しちゃったけど、絶対とは言い切れないか。
でも、なんでだろう、わたしの大好きなミシェルウィリアムズとのシーンで、「忘れてしまったんだなあもう理解し合えないんだなあ」と感じた。
理解してるつもり。

大好きなのが、「父さんを冷凍しないで」って冷凍チキン見て号泣するシーン。
すごくかわいそうなのにかわいい。とてもかわいい。

この甥っ子の描き方がすごくリアルで繊細で、
お父さんの遺体を「もういいです」って一瞬しか見ないのとか、
落ち込んでる叔父さんに声かけられないとか、
母の再婚相手のメール読んだあととか、
ここに住みなよ、と言いながら叔父さんの目を見れないのとか、
すごく繊細な演出だなあ。

なんていろいろなことをわかっちゃう優しい子なんだろう。
監督の分身みたいのがいるとしたら、この子なのかな、と思った。

たぶん映画館で観たときも書いたけど、これはぜひ最後の、エンドロールの終わりまで観たほうがいいなと思うんですけど、

ふだんわたしはエンドロール観ないで出て行くのに、なぜか最後まで座ってたので軽く運命を感じた作品だった。

1年前より今の方がとてもよかった…はあ…また映画館で観たい…

↓以下は、1年前くらいに映画館で観たいのがときの感想です。

「現代人、辛いこと乗り越えようとしすぎだと思う…

パトリックが周囲の人に恵まれているの、お兄さんの人柄だなと最初の方ですでにぐっときた。

途中、じつは少し退屈に感じたけど(これはたぶん必要な退屈さかもしれない)
良い映画でした。

ずっと曇り空で寒そうな映像がとてもよかった。
回想シーンは明るくて暖かそうだった。
終わってから少し涙が出ました。

ミシェル・ウィリアムズが好きで観ましたが、あんまり出ないけど、やっぱり良いです😍」
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